SSH 2020.01.10

さくらサイエンスプログラム 2019 台湾の高校生とサイエンスプログラムを実施

さいたま市立大宮北高等学校

本校ではJST主催のさくらサイエンスプランの支援を受け令和元年12月16日(月)から12月22日(日)にかけて台湾の台北市立高級中学から選抜された高校生10名、先生1名を招聘しサイエンスをテーマにした様々なプログラムを実施しました。

 

1.  STEMプログラム「大宮北高GP :ラバー・バンド・カーレース」を実施

12月17日(火)〜18日(水)の2日間、本校2学年理数科生徒とグループを組みSTEMプログラムを行いました。今年のSTEMプログラムのルールはグループごとにゴム動力の車(ラバー・バンド・カー)を制作、制作した車が走った距離を競うというものでした。初日のラバー・バンド・カー制作では各グループともレースを勝つことを目標に試行錯誤を繰り返す様子を見ることができました。また、グループ間のコミュニケーションは英語をベースにおこなわれましたが、英語でう説明できない場面では絵やボディーランゲージを用いて積極的に意見を交わす様子を見ることができました。そして、2日目になるとメンバー間の信頼関係がより深まる中、レースで使用する車の最終調整とグループのコンセプトを説明するプレゼンテーション資料の制作がおこなわれました。その後、おこなわれた”大宮北高GP”ではグループごとのプレゼンテーション、最後にレースが実施されました。レースではグループごとに趣向をこらした車を走らせ一喜一憂する中STEMプログラムを終了することができました。2日間に渡っておこなわれたSTEMプログラムを通じて両国の生徒間には友情と信頼関係を築くことができました。

 

STEMプログラムの様子

2. 川越フィールドワーク

12月18日(水)、STEMプログラム終了後、本校生徒がガイドとなり川越を訪れました。小江戸、川越では城下町の雰囲気を残した町並みをグループごとに見学しました。また、参加した高校生たちは随所に見られるお菓子屋さんに立ち寄り様々なスウィーツを頬張る姿も見られました。さらに、日本人にはこの時期、見慣れた紅葉も、台湾の高校生にはとても珍しいものとして写ったようで、紅葉した木々を見つけるたびに喜ぶ姿も見られました。

3. 埼玉大学理学部の講義および施設見学

12月19日(木)、埼玉大学を訪問。埼玉大学では理工学研究科、理学部、工学部の先生方の協力で、研究室や最新の研修施設を見学させていただくことができました。そして、午後には永澤名誉教授の科学セミナーや埼玉大学の学生たちとの交流会がおこなわれました。台湾の高校生達は母国で実験などを行う機会が少ないためか、永澤先生の演示実験を食い入るように観察し、疑問点をいつまでも質問する姿を見ることができました。

 

永澤先生の化学の講義

4. 走査型電子顕微鏡操作体験プログラム

12月20日(金)は再び会場を大宮北高校に移し、走査型電子顕鏡(SEM)および実体顕微鏡などを用いたプログラムをおこないました。当日、はじめに校内を探索し、試料集めをおこない、その後、持ち寄った試料をSEMで観察しました。全員がSEMの操作は初めてということも有り、最初は戸惑う姿も見られましたが、簡単に10,000倍を超える高倍率で試料を観察できることを知り日本の最先端機器の優秀さと理科教育の高さに驚きを隠せない様子でした。

 

SEMを操作する生徒の様子

5. 金沢フィールドワーク

12月20日(金)〜22日(日)日本の伝統文化の奥深さを体験するために金沢を訪問しました。金沢ではボランティアガイド2名の案内で兼六園、金沢城公園、近江町市場、ひがし茶屋街など金沢を代表する観光地を訪れました。さらに、金沢の伝統工芸である金箔工芸の技術を学ぶために安江金箔工芸館、兼六園内の時雨亭では茶道体験を行うことができました。金沢では古くから残る日本文化と近代的な建造物が織りなす日本ならでは町並みを見学することで、日本の美しさを台湾の高校生にも伝えることができたのではないかと思います。

 

金沢フィールドワークの様子

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