校長メッセージ「2学期終業式」
2学期の終業式にあたって、一つだけお話しします。
4カ月近く前の2学期の始業式では、こんな話をしました。自分自身の目標を掲げ、できれば友達同士で共有して、お互いに「切磋琢磨」して高め合っていこう。どうでしたか? 自分自身を高めることができましたか? 自分以外の人を高めることに繋がる何かができましたか?
3年前の自分と較べると、現在の自分の成長や向上が分かると思います。例えば1年生諸君にとっての中1の今頃です。でも、2学期のたった4か月という短期間での成長や向上って、なかなか実感したり自覚したりできないかも知れません。じゃあ短期間じゃ自分を高められないのか?って言えば、そんなこと有り得ないですよね。自分にとっての3年間の成長だって、ある日突然グンと伸びたわけじゃなくて、自分でも周囲からも実感できないくらい、日々少しずつ伸びて来たわけですから。
こんな分かり切っていること、高校生に話す内容としては幼過ぎる、簡単過ぎると思うかも知れないけれど、北高生のみんなをはじめ中学生や高校生を40年間見て来て、還暦2周目に入っている私が、この歳になってやっと「これは間違いない!」と思えるようになったことがあります。それは「自己ベスト」についての考え方です。
少なくともあなた方の年代では「今日の自分が、自分史上、最高の自分だ」ってこと。その「最高」を次々と更新できるってこと。年代が違えば、今日の自分を維持するだけで精一杯だし、緩やかに下降することにもなります。そして環境が違えば、「一日が終わる」=「生きる日が一日減る」だけという境地にすらなりかねません。
期末テストが中間テストよりできなかったとか、2学期の成績が1学期より下がったとか、そういうちっちゃいことじゃありません。昨日より今日の方が、生まれてからの累計で4時間多く勉強したり、1日多く人生を経験したりすれば、少なくともその分だけ、昨日まで知らなかったことに触れた今日の自分がいるってことです。言い換えれば、昨日の自分にプラスされた今日の自分がいるってこと。
ほんのわずかの成長を毎日実感することは難しいけれど、ある程度まとまった時間の経過の後で振り返ると分かるはずです。
「今日の自分が、自分史上、最高の自分だ」って。
「今日のわたしが、わたし史上、最高のわたしだ」
「今日のあなたが、あなた史上、最高のあなただ」
メリークリスマス! よいお年を!
