SSH ASEP JHS 2025 第1回講座「Sports Science」実施報告
SSH ASEP JHS 2025 第1回講座「Sports Science」実施報告
令和7年9月23日(火)、大宮北高等学校にてASEP JHS 2025の第1回講座「Sports Science」を実施しました。さいたま市近隣の中学校から11名の中学2年生が参加し、科学的な視点から「動作解析」に取り組みました。
午前:動作解析の基本を学ぶ
午前の活動では、まず「椅子から立ち上がる」という日常的な動作を題材に、動作解析の基本的な手法を学びました。グループ毎にiPadを用いて立ち上がる様子を撮影しました。その後、「人はどのように立ち上がっているのか」という問いに対して仮説を立てました。仮説は個人で考えた後、グループで共有・検討し、より深い視点へと発展させていきました。
次に、撮影した映像を動作解析アプリ「DARTFISH」に取り込み、関節の角度や動作のタイミングなどのデータを取得。得られたデータをもとに、個人で考察を行い、それをグループで再検討することで、科学的な分析力と協働的な思考力を養いました。午前のまとめとして、各グループの代表者が考察結果を発表し、他者の視点を取り入れた学びの場となりました。
午後:動作解析の実践と発表
午後のセッションでは、より実践的な動作解析に挑戦しました。参加者は各自が用意した映像の動作について分析を行いました。映像には、テニスでボールを打つタイミングや、サッカーでボールを強く蹴る瞬間、速く走るフォームの違い、縄跳びで上手に飛ぶ技術、フラフープを1つから3つ同時に回す動作、開脚前転の流れ、そしてバスケットボールのシュートタイミングなど、スポーツや身体運動に関する多様な場面が含まれていました。
参加者はそれぞれの映像を「DARTFISH」に取り込み、動作の特徴や改善点を科学的に捉えながら、研究成果をスライドにまとめていきました。スライドは、「動機・研究方法・結果・考察・結論・展望」といった構成で整理され、短時間ながらも内容の濃い発表が次々と行われました。自分の言葉で伝えることを意識しながら、科学的な視点と論理的な説明力を実践的に身につける貴重な機会となりました。
今後の講座予定
ASEP JHS 2025では、今回の「第1回 Sports Science」に続き、12月までに以下の講座を順次開催していきます。第2回は「生物」、第3回は「数学」、第4回は「化学」、第5回は「物理」と、理数系の各分野を横断的に学びながら探究活動を深めていきます。さらに、第6回ではポスター作成を行い、最終回となる第7回ではポスターセッションを通じて、これまでの学びを発表・共有する場を設けます。
各講座を通じて、参加者が主体的に学び、互いに刺激を受けながら成長していくことを期待しています。