SSH 2024.11.26

「KEK実習」を行いました!

11月22日(金)茨城県つくば市の高エネルギー加速器研究機構(通称:KEK)で実習を行いました。

 

KEKの全面的な御協力のもと、生徒はBファクトリー実験施設「Belle II 測定器」や放射光実験施設「フォトンファクトリー」の見学の他、研究者の方による放射線や加速器に関する講義を受けたり、スパークチェンバーで観測された宇宙線の飛跡を分析するワークショップに取り組んだりしました。

 

参加した生徒のほとんどが1年生ではありましたが、施設の方の丁寧な説明のお陰で、ただ設備を見て終わるのではなく、そこで何の研究がされているのか、どのような装置なのかを理解しながら、最先端の研究について学ぶことができました。

 

施設見学や講義の最中、研究者の方に勉強や進路のアドバイスもしていただき、高校生にとって大変貴重な経験となりました。

高エネルギー加速器研究機構(通称:KEK)は、加速器と呼ばれる装置を使って基礎科学を推進する研究所です。
放射線は霧箱(蒸気の凝結作用を用いて荷電粒子の飛跡を検出するための装置)で確認することができます。

普通人間の目では見られない放射線に興味津々です。
宇宙線は常時地球に飛来しており、スパークチェンバー(宇宙線で装置内に充満させたガスがイオン化して放電する飛跡を検出するための装置)で確認することができます。

イタリア・ローマの「真実の口」のように、チェンバー途中に手を入れるスペースがあり、スリルを楽しみました。
研究者の方による講義の様子です。

放射線や加速器について、とてもわかりやすくご説明いただきました。
BelleⅡ測定器の見学の様子です。

整備点検中のため衝突イベントの起こる部分は見られませんでしたが、装置の規模に生徒は驚愕していました。
検出部品であるプラスティックシンチレータを触らせてもらいました。

プラスティックシンチレータは蛍光物質を含んでおり、荷電粒子が中を通過すると明るい光が発生するので、その光の時間情報から、衝突で生じた粒子の速度を計算することができます。
スパークチェンバーの説明を受ける様子です。

ワークショップで扱う装置ということもあり、装置原理から丁寧にご説明いただきました。
フォトンファクトリーの見学の様子です。

放射光実験施設であるフォトンファクトリーには、ビームラインごとに目的に合わせた装置が設置されています。

生徒にとって物の測り方のイメージが覆るような施設でした。
午後はワークショップに取り組みました。

スパークチェンバーで検出された宇宙線の飛跡の角度について分析しました。
それぞれの分析結果をまとめ、宇宙線の飛来する天頂角分布について考察しました。
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