SSH大学模擬講義を実施しました (講師:千葉大学名誉教授 斎藤 恭一 先生)
令和7年度 SSH大学模擬講義を実施しました
日時: 令和7年10月29日(水)14:30〜16:10
場所: りんどうホール
対象: 1年生
講師: 千葉大学名誉教授 斎藤 恭一 先生
演題: 『理系こそ英語と国語、文系こそ理科と数学が必須』
本校では、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)事業の一環として、大学での最先端の学びや研究の一端に触れる機会として「大学模擬講義」を実施しています。
今年度も、本校での講義が10年目となる千葉大学名誉教授の斎藤恭一先生をお招きし、「理系こそ英語と国語、文系こそ理科と数学が必須」と題してご講義いただきました。
斎藤先生は、放射性物質を含む汚染水から放射性物質を効率的に除去できる「吸着繊維ガガ」の研究開発で知られています。この吸着繊維は、東京電力福島第一原発事故により発生した大量の汚染水処理において大きな役割を果たしています。講義では、吸着繊維の仕組みや研究開発に至るまでの経緯、そして研究者として社会に貢献する姿勢について、わかりやすくお話しいただきました。
また、科学技術を社会に広めるためには、研究論文や特許の作成、一般向けの解説記事など、言語による発信力が不可欠であることを強調されました。理系には英語と国語が、文系には理科と数学が必要であるというメッセージは、生徒たちにとって学問の垣根を越えて学ぶことの大切さを考える貴重な機会となりました。
以下は生徒の振り返りです。
〈講演を聞いて印象に残ったこと・心に残った言葉〉
・今回、挑戦する人はとても凄い人であることを実感しました。たとえ挑戦が失敗してもそれすら成功の糧にしてしまう、そんな前向きな思考を持つことが大切なのかなと感じました。私自身、昔からやったことがないことでも、とにかく挑戦してきたので今回の先生の話に感動しました。これからも様々なことに挑戦して自分の視野を広げていきたいと思います。
・理系、文系関わらず英語は必須ということがわかりました。またいろいろな科目を学んだ方がテストの成績が伸びることには大きく驚かされました。高校生になり睡眠時間が短くなったこともあって授業中うとうとしちゃうことが増えたので雪山にいるという気持ちで授業に取り組みたいと思いました。
〈今後の自分の学びや進路にどう活かしたいか〉
・この講義を通して、自分は、どのような知識でも、無碍にせずにしっかり学ぶことの重要性について学んだ。これからは、放射線や、タンパク質のことだけでなく、今の世の中などにも目を向けて、雑学のような知識を持つことに活かしたい。
・大学では教授など大人たちが教えてくれるものを受け身になって学んでいくことが多いものだと思っていたけれど、そんなことはなくて自分から自発的に研究に参加をしたりするということが大切になるんだとわかった。これからの勉強などでは自発的に行なっていきたい。
・まだまだ挑戦できるような勇気と情熱は持ち合わせられないかもしれませんが挑戦する機会があれば逃さず、挑戦する人がいれば全力でサポートしようと思いました。2教科より3、4教科を勉強した方が成績がいいと聞いて、成績のためだけでなく今後社会に出てからのことも考えていろんな知識を入れて何事にも「たんきゅう心」を持てるような人になりたいです。
〈斎藤先生への感謝やメッセージ〉
・BTSの講義を聴いて、僕は「研究」にとても興味を持った。新しいことを知ることは何よりも面白いことだし、それには勉強をしなければいけないことがわかった。斉藤先生の勉強法を聴いて参考にしようと思った。自主的に取り組み、雪山で授業を受ける感覚で勉強をしようと思う。
・私は今のところ千葉大学が志望校で、とてもモチベーションが上がりました。元々勉強することが好きなのですが、もっと勉強して、いろいろなことを知りたいと思いました。そして、受信側から発信側へと回れるようになりたいです。貴重なお話、ありがとうございました!
・斉藤先生、流石です!今日は貴重な時間をいただいてこのような講義を開いてくださりありがとうございました。散々努力してこの高校に入れたわけですが、いつも国語の点数が取れなかった際、親に「いやいや、俺は理系だから」と言っていた自分の顔がうかがえます。これからは教室を雪山だと思って先生を目線で焦がす勢いで励んでいきたいと思います。
・今回の講義を通じてかの有名曲は素晴らしいものだと知ることができた。だから毎日歌おうと思った!…しかし曲のリズムを知っているが何故か歌詞を知らなかった…。残念だ。今書いている時間に書きたくて書ききれないくらいの面白くて奥の深い話をありがとうございました。最後に先生のことを少し調べさせてもらったところ、長所がbeanということを知った。自分も長所がbeanになれるよう、これからの人生を過ごしていこうと思った。
・私はあまり大学の授業内容などを知らなかったのですが、詳しく教えてもらえてより大学に進学して、高度な研究をやりたいと思いました。貴重な体験をありがとうございました。
・本日はお忙しい中、大宮北高校までお越しくださり、ありがとうございました。私は海水からウランを取ると聞くと吸い出すポンプや生物などを思い浮かべたのですが、今回、Best teacher Saitouである斎藤先生の話をお聞きし、放射線やキツコーマンの闇、理想的な高校生活の送り方について深く知り、見つけることができました。中でも私が関心を持ったのはGAGAです。このGAGAのように私の母のストレスや怒りゲージを吸ってくれるような道具があれば怒られずに済むのではないかと思いました。機会があれば作ってみたいと思いました。また、今回の講義は私にとって非常に今後の糧となる内容で大学や学びに対する見方や考え方を変え、興味関心を広げてくれるよいものとなりました。改めまして本日はありがとうございました。
文責 大塚寿





