第26回高校生国際美術展で佳作を受賞しました
〈部員コメント〉
今回は高校生国際美術展で佳作を頂いた作品の制作過程についてお話ししていきます。
まず、「表現方法とコンセプトの決定」について。
昨年11月に、埼玉県高校美術展に出品し、その会場準備を手伝いに行った際、ちょうど同時に行われていた、木下佳通代展の、「別の時間帯に撮った写真を貼り合わせた作品」からインスピレーションを受け、一枚のキャンバスに「違う時代の美術部を共存させる」という表現(歴代美術部員のサインを集めて作品にする)を思いつきました。そこから決めたコンセプトが「受け継ぐ」です。引退も近いしいい感じのが決まって、結構興奮した記憶があります(笑)。
続いて、「サインの依頼」について。
前述した、「違う時代の美術部を共存させる」という手法について、元々は自分の代から後の代のみでサインを集める予定でしたが、先生にお願いすれば卒業生のものも集まるのではないかと、OB•OGの方にも依頼しました。みなさん、各々個性あふれる本気のサインをいただけて、先輩方の後輩を応援する気持ちが伝わってきました。特筆すべきは、7年前の代までのサインが集まった点です。正直、美術部という縁だけでこれだけの人と繋がることができたというのは、驚きでしたし、非常に面白い体験でした。
そして次に、「先輩作品のオマージュ」について。
作品制作中、自分の作品越しに、美術室の後ろに置かれていた先輩方の作品が目に入り、これも作品に盛り込むことにしました。いつか、先輩方が再び大宮北高校を訪れた際、「この部分、私の絵だ!」などと楽しんでもらえるような、そんな作品を目指しました。
最後に、「新しい技法への挑戦」について。
私は今までの経験から、何か新しい表現に挑戦する時が、1番作品を輝かせられるという実感があったため、この作品の中で多くの挑戦をしました。「サインの依頼」、「オマージュ」、そのほかにも、初めてスパッタリングをしたり、アクリルガッシュで水彩や油絵のような実感を表現してみたりなど。初めて何かする時が1番技術の上達も大きいですし、何より、描いてて楽しかったですね。
これらすべての取り組みが実を結び、今回はありがたいことに佳作をいただくことができました。この経験を通して、多くの方とつながり、支えていただけたことに、心より感謝申し上げます。大宮北高校美術部のさらなる発展を願いつつ、これにて私の語り納めとさせていただきます。ありがとうございました!