図書委員会 2018.08.07

図書委員おすすめ本

『キリン』山田悠介 著(角川書店)

 

私は山田悠介さんの『キリン』を紹介します。この本は「ジーニアスバンク」という、天才たちの精子をオークションで売り、日本の天才を増やす目的で設立された会社がある世界が舞台です。

厚子という女性は、自分は何も取柄のない人間と思っていて、ジーニアスバンクを利用して天才児を産んで、周りの人を見返すという思いで2人の子どもを授かり、エリート教育をしていきます。秀才の兄は数学者の血を受け継ぎ、性格は悪いが厚子の望んだ通りのエリートになりました。しかし弟の麒麟は中学の問題も解けません。厚子には“失敗作”と言われ、見捨てられてしまいますが、3人で暮らす楽しい生活を夢見て、預けられた施設で厚子が満足できるように、自分の才能を伸ばすため努力します。しかし、次々と襲い掛かる、あまりにも残酷な出来事が麒麟を苦しませます。とても切ない麒麟の運命を、ぜひ読んでみてください。

(3-4 図書委員)

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